早期アクセス版『ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist』プレイレポート
早期アクセス版『ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist』プレイレポート
AdglobeとLive Wireがデベロッパーを、Binary Haze Interactiveがパブリッシャーを担い、2024年3月26日(火)よりSteam上でアーリーアクセスとして配信が開始された、探索型2DアクションRPG『ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist (エンダーマグノリア: ブルームインザミスト)』を遊んでみたのでプレイレポートをお届けします。
なお、プレイしたゲームのバージョンは0.5.1、執筆時筆者は前作未プレイです。
◆ 2024/09/28追記
製品版が2025年1月23日(木)にリリースされることが発表されました。下記の各種ストアリンクから予約、購入することが可能です。
死の雨の災厄から数十年後の物語
本作は、輝かしい未来をもたらすと期待され生み出された人工生命体「ホムンクルス」によって滅びゆく終末世界を舞台にした探索型2DアクションRPGです。前作『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』で描かれた死の雨の災厄から数十年後の物語として位置付けられています。
ビジュアルやゲームシステムは前作の要素を引き継ぎつつブラッシュアップされているようです。細かな点は後述しますが、筆者のようなメトロイドヴァニア系作品をあまり遊んで来なかったプレイヤーでも、探索・戦闘ともに攻略しやすい作りだと思いました。
作中で用いられる楽曲は、TVアニメ「ゴブリンスレイヤー」のOPテーマ“Rightfully”などで知られる音楽集団「Mili」が引き続き担当されています。
本編(アーリー対象部分)レポート
主人公は、ホムンクルスを救済する力を持つ調律師の少女「ライラック」。物語は彼女が地下の実験場で目覚めるところから始まります。
夢の中で、優しい表情をした女性が残した「仲間…調律師を…頼るのよ」という言葉。記憶を辿れど上手く思い出すことができません。ライラックは欠如した記憶を思い出さねばという使命感を胸に歩き出します。
まずは基本的な操作方法に関するチュートリアルが開始します。実際にダンジョン探索をしながらとなりますが、ライラック自身は攻撃手段を持たないため敵と遭遇しても逃げるしかありません。
探索を続けていると地下実験場跡に棄てられていたホムンクルスと出会います。
ホムンクルスは「ノラ」と名乗り、ライラックと共に行くことに。これでメインスキル取得となります。明確な線引きはありませんが、おそらくここまでがチュートリアルとなります。
攻撃操作はシンプルで、割り当てたボタンを連打すればコンボとなります。なお、コントローラーの場合、攻撃スキルに割り振れるボタンはデフォルトでX, Y, B, RBです(例:Xbox コントローラー)。
前述しましたがライラック自身は攻撃手段を持たないため、攻撃は味方となったホムンクルスが代わりに行います。なお、ノラのようなホムンクルスはバトルメンバーという扱いになるためボタン割り当てで攻撃スキルとして使うことができますが、ホムンクルスの中にはアクションスキル扱いになるものもいます。アクションスキルとはジャンプや前転などです。
また、攻撃スキルは近・中・遠距離の基本スキルのほかに、常時展開系やパリィ系も存在します。割り当て可能なスキルの数は限られているため、組み合わせを考えるのも楽しい作品です。
脱線したので本編に戻ります。
ノラと出会った後、ライラックは引き続き地下実験場跡からの脱出を試みます。道中で襲いかかる敵を倒しながら探索を続けると、ライラックと浅からぬ関係があると思われるホムンクルスの少年「リト」とのボス戦が発生します。
無事戦闘に勝利したライラックは調律師としての力を使いリトを助けるのですが、その際に流れるムービーには圧倒されました。オープニングのシーンだけでなく、キーとなる新たなホムンクルスと出会うたびにこのようなムービーが見れるとは、なんて贅沢なのだろうと思いました。
ちなみにボス戦の前にはだいたい「レストポイント」があります。ここではライラックのHPや回復スキルの回数補充などに加えて、進行状況のセーブなどが行えます。そのほかスキルや装備品の設定、過去のムービーの回想、ファストトラベルなども利用できます。
新たにリトが加わったライラック一行は再び地上を目指します。道中では、研究記録を記した書物やノラとリトとの会話から、ホムンクルスと調律師の関係について少しだけ知れる機会も…。
そして遂に地上へ。ここからライラックの本当の旅が始まります。
アーリーアクセスで解放されているストーリーはまだまだありますが本記事で触れるのはここまで。作品が気になった方は、是非『ENDER MAGNOLIA』をプレイしてみてください。
さて、ここからは先のストーリーには触れないようにしながら、操作感や各種設定などについて紹介し、アーリーアクセス版全体のプチレビューという流れで書いていきます。
操作感や各種設定など
本編レポートでも少し書きましたが、本作のアクションは割り当てたボタンを押すだけのシンプルなものです。そのため、特殊なコントローラーの持ち方をせずとも快適にプレイすることができます。開発側がコントローラーでのプレイを推奨している理由も納得です。振動機能もONにした状態でプレイすることをおすすめします。
操作がシンプルであるが故に戦闘が単調なのではと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。セットしているバトルスキルの組み合わせと敵の相性により立ち回りが変わるため、攻撃パターンを読むだけではないバトルが楽しめます。
探索ではマップが重要となりますが、本作のマップはゲーム内方向音痴の筆者でも使いやすいものでした。特に一度マッピングしたエリアに存在する未開ルート(画像内でいうところの赤マーク)も常に表示してくれるため、後々の探索時にアレはどこだったかと探し回ってなお見つからないという事態にならなそうで助かります。
前述しましたが、レストポイントではスキルや装備の変更、回想やセーブ、ファストトラベルなどが行えます。項目の中には「難易度」もありますが、こちらはアーリーアクセス版では使用できませんでした。前作『ENDER LILIES』は攻略難度が高めだったという話を見聞きしますので、製品版となる際にはこちらでプレイヤーごとに最適な調整が行えるものと思われます。
ゲーム内設定は、「ゲームプレイ」「サウンド」「ビデオ」「言語」「コントローラー」「キーボード」が用意されています。いずれの項目も細かな調整が行えるようになっていると思いました。
プチレビュー
本作は探索型2DアクションRPGであるということを踏まえプチレビューを書くとすると、まず探索についてはほど良いボリューム感でした。前述したようにマップが優秀であるため探索難度はそれほど高くないです。しかし、近づくことで見えるようになる隠し通路や、攻略の順番によっては通れない通路などもあるので、ダンジョン探索らしい“気付き”は得られると感じました。
アクションは移動・戦闘ともに快適だと思います。敵との単純接触によるダメージがないことでジャンプや前転回避などを多用する必要がないのは楽です。ただ、敵と接触しても走り続けていればすり抜けられてしまうので、そこはどうなのかなと思いました(ここは人により判断が分かれそう…)。前作では接触ダメージがあったと見聞きしますので、本作からの変更がどう評価を得るのか注目です。それと些細なことですが、パリィが成功した時には効果音が欲しいですね…。
ストーリーに関してはもう本当に大満足です。筆者は、基本的にゲームの回想機能を全編クリア後以外はあまり使わないタイプなのですが、本作に関しては途中で何度も見返してしまいました。またレストポイントでは稀にキャラクター同士の会話が発生するのですが、これが本筋を補完してくれるのも面白い点です。ストーリーはもちろん、キャラクターも丁寧に作り込まれているが故になせる業だと感じました。
そして何より本作が素晴らしい点はライラックが可愛いということ。前作の主人公「リリィ」も魅力的だと見聞きするので、開発陣は主人公に愛を注ぐのがとても上手なんだろうと思います。また本作では装備とは別で、「レストポイント > エクストラ」からコスチュームを変更できます。控えめに言って最高です。
さいごに
本記事では『ENDER MAGNOLIA: Bloom in the Mist』アーリーアクセス版のプレイレポートをお届けしました。実は本サイトでゲーム関連の記事を書くのはこれが初めて。今まで扱ってこなかったジャンルの記事を書きたい!と思うほどに本作は筆者にとって魅力的な作品でした。
アーリーアクセス版ということで、レビューではなくプレイレポートとし、またプチレビューという形で全体の感想を書きましたがいかがでしたでしょうか。何分文章が下手なので本作の魅力を上手く伝えられたかわかりませんが、もし琴線に触れることがありましたら、是非手に取っていただけたらと思います。現時点ではSteam版しかありませんが、製品版として出る際にはSwitchやPS5でも発売されると思いますので、PCを持たない方も希望を捨てずにいてください。
◆ 2024/09/28追記
製品版が2025年1月23日(木)にリリースされることが発表されました。下記の各種ストアリンクから予約、購入することが可能です。
筆者は、前作『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』が気になって仕方がないので、次はこちらを遊んでみようかと思います。
以上、『ENDER MAGNOLIA』のプレイレポートでした。